Abflugが誇る巨大定盤は、設計をやる立場からすると、キチガイな程大きい。 しかし車をそのまま載せて造形していく為には必要な大きさであり、その光景はまさにまな板の上に載せられた鯉であった。 フロント周りがダンボールで囲われ、ウレタンの仕切りが完成し、ついに発泡ウレタンが流し込まれた。 発泡ウレタンがボンネット上から雪崩のように流れこんでいる写真は別の意味で芸術的で、そのウレタンの材料費をきいて私は目ん玉が飛び出てしまった…。 今回のフロント造形ではフロントバンパー(S900)はそのまま入れた状態で、上から発泡ウレタンを流し込み造形していくということで、中に埋まっているフロントバンパーは形状に合わせて削られていった。 その後基準となるラウンドが形成され、フロントノーズの高さが決まり、フロントフェンダー上部の抑揚が姿を現した。 前述したように最初のアプローチを高橋モデラーにお任せしているため、最初の検討段階まで造形作業を行って頂いた。
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