様々なワイドボディーキッドが開発されているが、それを装着しても根底に存在するベースカーは変わらない。それはSchwarzerにも言える事であり、ベースカーというキャンバスの中ではその範囲を超えたことは表現できないのが、ボディー開発における大きな制約と言える。しかしのその限られた条件下においてどれだけ、『純正感』を出すことができるかが本車両開発でのキーポイントであると考えていた。ここで言う純正感とは、それが標準で販売している車両のように、改造されていない純粋な状態という意味である。Schwarzerの高級感を引き出したいという目的から、品性を損なうような改造感を排除し、場合によってはデチューンとも言える工事も施工した。純正感を実現するために、つまりは改造感を出さない為にSchwarzerという車両はボディーパーツ開発のみならず、ヘッドライト一式、マフラー、給油口、インタークーラー、テールランプ、リアゲート、電動ミラーなどのパーツもSchwarzer専用設計で製作している。チューニングとは整っている完璧な『純正』を崩していく事から始まる。何かの利点のために失われた利便性を取り戻す事も今回のプロジェクトの大きな目玉であり、見た目の純正感のみならずSchwarzerは実用性も伴った本当の意味での純正を目指して開発されている。
|